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認知症の初期!軽度認知障害(MCI)のセルフチェックと自宅でできるリハビリ

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今回は認知症予備軍と言われる軽度認知障害(MCI)を早期発見するセルフチェックとリハビリ方法についてまとめてみます。

軽度認知障害について

軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment=MCI)は認知症の一歩手前の状態で、物忘れのような軽度の記憶障害や見当識障害が見られるようになります。

認知症との大きな違いは自立した生活が送れることです。

軽度認知障害は放置しておくと症状が悪化する可能性が高く、軽度認知障害と診断された高齢者のうち、約半分が認知症を発症すると言われています。

認知症の治療はまだ確立されていませんが、軽度認知障害の段階で早期発見して対策することで進行や発症を抑えることができます。

【軽度認知障害の臨床的な定義】

●記憶障害の訴えが本人または家族から認められている
●客観的に一つ以上の認知障害(記憶障害や見当識障害)が認められる
●日常生活は正常
●認知症ではない

軽度認知障害の症状

アルツハイマー病による軽度認知障害の特徴は、年齢に見合わないほどの時間経過に伴った物忘れです。

  • 少し前に聞いたことを忘れて何度も確認を繰り返す
  • 世間を騒がせた最近の大きなニュースの内容の記憶が曖昧
  • 数週間前の特別なイベント(旅行、外食、結婚式など)の内容が曖昧
  • 最近会った人や仲の良い人の名前を思い出せない
  • 物の置き忘れやしまい忘れが増える

気になる症状がある場合は脳神経外科や物忘れ外来を受診して専門的な検査を受けることをおすすめします。

認知機能評価

以下の10項目にチェックをしてください。3つ以上当てはまると要注意です。

□電話で受けた言づてを忘れることが増えた
□何を取りに来たのか忘れることが増えた
□生ごみや腐った食品の臭いに気付かなくなった
□物を片付けた場所を忘れて探し回ることが増えた
□部屋が散らかっていても気にならなくなった
□洗濯物をうまくたためなくなった
□新しい電化製品などの使い方をなかなか覚えられなくなった
□長く続けていた趣味への関心が薄れてきた
□いつも見ていたドラマを見る気がしなくなった
□家族の記念日を忘れることが増えた

日常会話式認知機能評価(CANDy)

認知症の評価といえば長谷川式認知症スケール(HDS‐R)が有名ですが、今回は普段の会話をもとに評価ができる日常会話式認知機能評価(CANDy)を紹介します。

15項目の合計点数が6点以上の場合に認知症の疑いがあるとされます。

採点方法
0点:30分程度の会話でまったく見られない
1点:30分程度の会話1~2回見られることがある
2点:30分程度の会話でよく見られる

※対象となる人と日常的によく会話をしている場合は、日頃の会話の印象で評価してもかまいません。

①会話中に同じことを繰り返し質問してくる
 (物忘れの有無や程度)

②話している相手に対する理解が曖昧である
 (人物の認識)

③どのような話をしても関心を示さない
 (物事への関心)

④会話の内容に広がりがない
 (思考の生産性や柔軟性)

⑤質問をしても答えられず、ごまかしたり、はぐらかしたりする
 (取り繕いの有無や程度)

⑥話が続かない
 (注意の持続力)

⑦話を早く終わらせたいような印象を受ける
 (会話に対する意欲)

⑧会話の内容が漠然としていて具体性がない
 (会話の表現力)

⑨平易な言葉に言い換えて話さないと伝わらないことがある
 (言葉の意味理解)

⑩話がまわりくどい
 (論理的に話をする力)

⑪最近の時事ニュースの話題を理解していない
 (社会的な出来事の記憶や関心の有無)

⑫今の時間や日付、季節などがわかっていない
 (時間の流れの理解)

⑬先の予定がわからない
 (予定に関する記憶)

⑭会話量に比べて情報量が少ない
 (語彙力や言葉の検索能力)

⑮話がどんどんそれて、違う話になってしまう
 (話の内容を整理する力)

自宅でできるリハビリ

嬉しかったことや悲しかったことをよく覚えているように、認知機能は感情を伴うことで活発に働きます。

ここからは感情を伴うような活動を紹介しますので、ストレスにならないように行って下さい。

思い出話をする(回想法)

昔のことを思い出すことで言葉にしたり、相手の話を聞いて刺激を受けたりすることで認知機能が働きます。

家族や友人と会話を楽しむことは認知機能を働かせるだけでなく、孤独感や不安感を和らげるなどのストレス発散にもなります。

思い出の写真を見る

昔の自分、懐かしい場所やお祭りなどの写真を見て、昔のことや場所を思い出すことで認知機能が働きます。

写真を見ながら会話ができると思い出したことを言葉にしたり聞いたりすることでよい刺激になります。

日記を書く

楽しかったことなど印象に残った一日の出来事を振り返り文字にすることで認知機能が働きます。

自宅周辺を散歩する

散歩は外の空気を吸ったり適度に体を動かしたりすることでストレス発散や脳血流の改善になります。

まとめ

軽度認知症を早期発見するためのセルフチェックと認知機能を維持・改善するためのリハビリ方法について簡単にまとめてみました。

もっと詳しく知りたい方のために、おすすめの書籍も紹介しておきます。

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