「歩くと股関節が痛い」
「退院したけど、どう動けばいいかわからない」
このように悩んでいませんか?
大腿骨頸部骨折は、受傷時の痛みだけでなく、術後の荷重時痛や歩行不安に悩む方が多い骨折です。
この記事では、日本で年間約10万人が受傷するといわれる大腿骨頸部骨折について、
術後・退院後のリハビリと自宅でできる運動をわかりやすく解説します。
大腿骨頸部骨折とは
大腿骨頸部骨折とは、転倒などによって股関節の付け根(関節内)で起こる骨折です。
- 関節の内側 → 大腿骨頸部骨折(骨がつきにくい)
- 関節の外側 → 転子部骨折(骨がつきやすい)
これらはまとめて大腿骨近位部骨折と呼ばれます。
特に高齢の女性に多く、骨粗鬆症+転倒が主な原因です。
受傷時の主な症状
- 足の付け根の強い痛み
- 立てない・歩けない
- 足を持ち上げられない
- 膝を立てるのが難しい
※不全骨折では歩けることもありますが、悪化して完全骨折になることが多いため注意が必要です。
注意すべき合併症
術前後は次のリスクがあります。
- 深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)
- 廃用症候群(筋力低下)
- 認知機能の低下
「動かないこと」が最大のリスクです
主な手術
- 骨接合術:金具で骨を固定(DHS・γネイル・ハンソンピンなど)
- 人工骨頭置換術:骨頭を人工関節に置き換える
術後に起こりやすい機能低下
骨接合術後
外側の筋肉(大腿筋膜張筋・外側広筋)の機能低下が起こりやすいです。
人工骨頭置換術後
お尻や外旋筋の機能低下が起こりやすいです。
脱臼予防
後方アプローチの場合は以下に注意してください。
禁忌肢位
日常で注意する動作
- 横座り
- 靴下を無理に履く
- 方向転換(ねじり動作)
- 床の物を拾う
荷重時痛が起こる原因
「歩くと痛い…」その原因は
- 内転筋の過緊張
- 筋力低下による関節の不安定性
- 荷重の偏り
特に多いのが内ももの筋肉の緊張です。
荷重時痛を軽減するポイント
「正しく使う」ことで痛みは軽減しやすいです。
- 無理にかばいすぎない(適度に荷重する)
- お尻の筋肉(中殿筋)を使う
- 内ももの緊張を和らげる
生活リハビリ
日常動作そのものがリハビリになります。
立ち上がり
患側にも体重を乗せることで大腿四頭筋が働きやすくなります。
自宅でできる運動
① 片脚立位(バランス・筋力)
中殿筋や大腿四頭筋を鍛えることで、転倒予防に直結します。
方法
- 支えにつかまる
- 悪い方の足で立つ
- 10秒キープ ×3回
ポイント
- お尻を横に振って、休めの姿勢にならないように軸足を真っすぐ保ちます。
② 股関節外転運動
中殿筋を鍛えることで、歩行の安定性がアップします。
方法
- 体をまっすぐにする
- 横にゆっくり足を上げる
- 10秒キープ ×左右3回
ポイント
③ お尻上げ(ブリッジ)
大殿筋や大腿四頭筋を鍛えることで、歩く力の土台を作ります。
方法
- 仰向け+膝立て
- お尻をゆっくり上げる
- 5回繰り返す
ポイント
退院後に意識してほしいこと
回復の差は“日常の動き方”で決まります。
- 「安静にしすぎない」
- 「怖がりすぎない」
- 「少しずつ動く」
まとめ
大腿骨頸部骨折は、
によって回復が大きく変わります。
特に重要なのは痛みがあっても安全な範囲でしっかり使うことです。
無理は禁物ですが、「使わないこと」の方が大きなリスクになります。
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\健康な足腰を維持するために/
私は自宅での運動に、ステッパー(ナイスデイ)を使用しています。
テレビを見ながら1日5〜10分程度でも足を動かすことができ、運動不足の予防に役立っています。
平地ばかり歩くと骨盤を十分に動かさず歩いてしまうことがありますが、ステッパーを使うことで股関節や骨盤をしっかり動かす運動ができるのが大きな利点です。
「外に出る時間がとれない」
「雨の日でも運動を続けたい」
という方には、自宅で無理なく続けやすい方法の一つです。