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歩行獲得までの運動段階!正常発達から考える子供のリハビリ

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正常発達を知ることは小児のリハビリはもちろん、成人片麻痺のリハビリを考える上でも役立ちます。

今回は、生後約1年の歩行獲得までの正常発達についてまとめてみます。

運動発達について

運動発達は、必ず段階を踏んで発達する連続性・方向性・順序性の原則があります。

  1. 姿勢コントロールは頸部→体幹→下肢の順に進む
  2. 運動は中枢部から抹消部に進む
  3. 粗大運動から微細運動に進む

運動発達の順序

0~1ヵ月 把握反射
2ヵ月 追視
3ヵ月 定頸
180°追視
発声
4ヵ月 両手を合わせて遊ぶ
肘立て腹臥位
飛行機ポーズ
5ヵ月 物を握る
自分の足をつかむ
寝返り(背臥位~側臥位)
6ヵ月 寝返り(背臥位~腹臥位)
手で支えて腹臥位
7ヵ月 一人で座る
喃語
8ヵ月 ハイハイ
9ヵ月 つかまり立ち
10ヵ月 伝い歩き
11ヵ月 指先で物をつまむ
12ヵ月 一人で立つ
一語文
13ヵ月 一人歩く

リハビリ介入のポイント

NICU(未成熟児)のケア

未成熟児は、体幹で姿勢を保持できないので、一側の手と一側下肢の外果で床を押し付けて姿勢を固定します。

この遠位部での固定は、体幹での姿勢コントロールの発達を阻害し、不快感により情緒不安定にもつながります。

  • タオルにくるんで抱きかかえるなど屈曲姿勢により吸啜や下肢の運動を促進する
  • 軽い接触により感覚の改善や体重移動を経験させる

定頸の獲得(3ヵ月)

  • 正中位指向(ミッドラインオリエンテーション):背臥位時に頭部正中位で両手足を中心で合わせる
  • 腹臥位で頭を持ち上げて動かせる
  • 縦抱きで頭部を保てる
  • 背臥位で両手を持って引き起こすと頭部がついてくる

寝返りの獲得(5~6ヵ月)

  • 正中線を超えたリーチ
  • 骨盤後傾して両下肢を対称に屈曲する
  • 重心の側方移動

一人座位の獲得(7ヶ月)

9~10ヵ月の乳児は、座位で動き回ることで歩行のための身体構造と姿勢コントロールを発達させると言われています。

パラシュート反射は、上肢が過緊張になると難しくなります。

  • 頸部・体幹の安定
  • 坐骨結節での体重支持
  • 倒れそうになった時に腕を伸ばして支える(パラシュート反射)

まとめ

生後約1年の歩行獲得までの正常発達についてまとめてみました。

脳性麻痺児などの子どものリハビリでは、正常発達をもとに正中指向や姿勢コントロールといったポイントを押さえて、どこまで運動を獲得していけるかという見極めが重要に思います。

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