あなたのお子様は「しゃがめない」「立って靴下が履けない」ということはありませんか?
近年、立つ・歩く機能が低下する「ロコモティブシンドローム(以下:ロコモ)」が中高年だけでなく、子どもにも増えていると言われています。
この記事では、子どもロコモの原因やチェック方法、改善方法についてまとめます。
子どもロコモについて
ロコモ(運動器症候群)は、中高年の方が加齢や病気により骨や筋肉が衰えることで立つ歩く機能が低下し、将来要介護や寝たきりのリスクが高くなった状態です。
近年は、病気がないのに運動の基本動作ができない子どもが多く、運動中に思いもよらない大けがをするケースが増えています。
この状態を大人のロコモと区別して子どもロコモと言います。
子どもロコモが改善されないまま大人になると、早い年齢から大人のロコモになる可能性があります。
子どもロコモの原因
- 車社会による外遊びの減少
- コロナ禍による外出機会の減少
- スマホやゲームによる外遊びの減少や不良姿勢
- 偏食や遅い就寝などの生活習慣の乱れ
子どもロコモチェック
姿勢
座ったときの姿勢で、子どもの身体機能をチェックします。
姿勢の崩れは、体幹、肩甲骨周辺、骨盤周辺の姿勢を保つ筋力が不十分な状態です。
□ 猫背
□ 顎を前に突き出す
□ 骨盤が後ろに倒れる
運動
1つでもできない場合、子どもロコモが疑われます。
⬜︎ 5秒以上ふらつかず片足立ちができる
⬜︎ 踵をつけたまま、しゃがめる
⬜︎ 両手を垂直に上げて腕が耳につく
⬜︎ 立位体前屈で手が床につく
日常生活
- 朝礼で立っているのがしんどい
- 足がすぐつる
- 雑巾がけができない
- 和式トイレが使えない
- 転んだときに手がつけず顔を打つ
- つまづきやすい
- 疲れやすい、集中力が乏しい
- 階段を昇るのがしんどい
- 立って靴下が履けない
- 肩こりや腰痛がある
子どもの運動発達
①骨と筋肉の発達
運動により骨や筋肉に適度な負荷がかかることで骨の成長、筋肉の発達につながります。
心肺機能など基礎体力の向上は、勉強のときなどの集中力に関係します。
②脳の発達
運動は脳の健全な発達に重要な役割があります。
自分で計画を立てて実行したり危険を予測したりすることは、脳の思考力を高めます。
③心の発達
運動による発散は、気分転換やストレス解消の効果があります。
感情のコントロールが身につくと、情緒が安定しやすくなります。
また友達と一緒に外で遊ぶことは、ルールやマナーを学び社会性が身につきます。
ロコモ改善におすすめのお手伝い
ロコモ改善には、ボール遊び、マット運動、鉄棒など様々な運動が効果的ですが、外で遊ぶのが苦手という子もいると思います。
運動の得意不得意に関わらず体を使う習慣を身につけるには、家のお手伝いがおすすめです。
拭き掃除
床の雑巾がけでは足腰が鍛えられ、窓拭きでは腕や肩甲骨の筋肉が鍛えられます。
ゴミ出し
重いものを持つ機会になり、腕の筋肉が使われます。
また、ゴミを持って歩くことで、何も持たずに歩く時より足腰や体幹の筋肉を使います。
まとめ
子どもロコモについて簡単にまとめてみました。
- 子どもロコモについて
- 子どもロコモチェック
- 子どもの運動発達
- おすすめのお手伝い
お子様の運動不足が気になる場合、家のお手伝いから体を使う習慣を身につけてみてはどうかと思います。