歩くと足の付け根が痛い|変形性股関節症のセルフチェックと生活リハビリ・自宅でできる運動
「歩くと足の付け根が痛い」
「立ち上がると股関節が痛む」
このような症状があると、日常生活にも大きな支障が出てしまいます。
股関節の痛みは原因によって対応が異なるため、まずは原因を理解することが重要です。
この記事では、股関節の痛みの原因と、自宅でできるリハビリ方法についてまとめます。
変形性股関節症について

股関節の痛みの多くは変形性股関節症とされています。
特に30~60歳代の女性に多いのが特徴です。
股関節は
- 大腿骨(太ももの骨)
- 骨盤の臼蓋(受け皿)
で構成されており、この関節の軟骨がすり減ることで炎症や変形が起こり、痛みが出現します。
原因
- 臼蓋形成不全(かぶりが浅い)
- 先天性股関節脱臼
- 加齢による軟骨の摩耗
軟骨は一度すり減ると元に戻らないため、早期対応が重要です。
症状の進行段階
- 前期:変形はあるが痛みなし
- 初期:軽い痛み(動き始め)
- 進行期:明確な痛み・可動域制限
- 末期:強い痛み・日常生活困難
変形性股関節症の一般的治療
保存療法
- ストレッチ・筋トレ
- 体重管理
- 杖の使用
- 消炎鎮痛薬
手術療法
- 関節鏡手術
- 骨切り術
- 人工股関節置換術
症状の特徴
初期に多い症状(重要)
- 歩き始めに痛い
- 立ち上がりで痛い
- 鼠径部(足の付け根)が痛い
「動き始めの痛み」は典型的サインです。
進行すると
- 可動域制限(開かない・曲がらない)
- 靴下が履きにくい
- 爪切りが難しい
- 脚長差が出る
- 夜間痛
変形性股関節症セルフチェック
以下に当てはまる場合は注意が必要です。
□ 歩き始めに股関節が痛い
□ 長く歩くと痛みが増す
□ 足の付け根が詰まる感じがある
□ 靴下を履くのがつらい
□ 股関節が開きにくい
□ 片脚立ちが不安定
2つ以上当てはまる場合は早めの受診をおすすめします。
その他の股関節の痛み
股関節唇損傷
股関節を安定させる「関節唇」が損傷する状態です。
特徴
- 引っかかり感(クリック)
- ロッキング(動かない)
- 抜けそうな不安定感
- あぐら・しゃがみで痛い
若い方やスポーツ経験者に多い
グロインペイン症候群
スポーツ選手に多い鼠径部痛です。
特徴
- 走る・蹴ると痛い
- 押すと痛い
- 股関節~下腹部の痛み
筋力・柔軟性・体幹の問題が関与
中臀筋炎
股関節を支える「中臀筋」の炎症や負担によって痛みが出る状態です。
特徴
- 股関節の外側が痛い
- 歩行や片脚立ちで痛い
- 横向きで寝ると痛い
- 立ち上がりで痛い
- お尻の横を押すと痛い
歩く量が増えた後に起こりやすい
痛みを見分けるポイント
- 動き始めが痛い → 変形性股関節症
- 引っかかる・詰まる → 関節唇損傷
- 運動時のみ痛い → グロインペイン
- 横向きで痛い・外側が痛い → 中臀筋炎
ここを間違えると対処法もズレます。
生活リハビリ
座り方
- 浅く座らない
- 左右均等に体重をかける
偏った座り方は負担が増加します。
立ち上がり

前傾してから立つ
- 手を使ってOK
無理に踏ん張らないことが大切です。
NG動作
- 深くしゃがむ
- あぐら
- 片脚に体重をかける立ち方
これらの動作は、痛みを悪化させやすいです。
自宅でできる運動
① お尻上げ(ブリッジ)
大腿四頭筋や大殿筋を鍛えることで、股関節の安定性がアップします。

方法
- 仰向けで膝を立てる
- お尻→腰→背中の順で上げる
- ゆっくり戻す
② 中殿筋トレーニング
歩行時の安定に重要な筋肉です。

方法
- 横向きで寝る
- 上の脚をゆっくり開く
- 10秒キープ
③ 股関節の可動性改善(フラダンス体操)
股関節の滑液分泌を促し動きを改善します。

方法
- 骨盤を円を描くように回す
- 左右20回ずつ
リハビリの考え方
股関節の痛みでは、「動かさない」は逆効果になることが多いです
重要なのは
- 痛みの出ない範囲で動かす
- 筋力を維持する
- 負担をコントロールする
まとめ
股関節の痛みは
- 変形性股関節症
- 関節唇損傷
- グロインペイン
- 中臀筋炎
など原因がさまざまです。
そのため自己判断せず、まずは整形外科での評価が重要です。
その上で
- 正しい生活動作
- 適切な運動
を取り入れることで、痛みの改善と進行予防が期待できます。
