今回は寝ている時などに急に足がつる、こむら返りの原因と改善するためのリハビリ方法についてまとめてみます。
こむら返りについて
こむら返りは腓腹筋痙攣とも言い、ふくらはぎの表面にある腓腹筋という筋肉の誤作動によって起こります。
この誤作動の主な原因は、筋肉のバランスの崩れとミネラルバランスの崩れだと考えられています。
ふくらはぎがつりやすいのは、体の最も下の部分にあるので体液や血液が滞りやすく、冷え・酸素不足・ミネラルバランスの崩れなどが起こりやすいと言われています。
こむら返りチェック
こむら返りは様々な要因が複合的に影響して起こります。チェック表を参考に心当たりがあることを改善してみて下さい。
□ 運動をあまりしない
□ 冷え性である
□ 足がむくみやすい
□ 腰に痛みや張りがある
□ 食生活が偏っている(ミネラル不足)
□ 水分をあまりとらない
こむら返りが起こりやすい疾患
こむら返りは、病気の症状として起こることもあるので、起こりやすい疾患を知り、疑いがある場合は病院を受診することも必要です。
腰部脊柱管狭窄症
脊柱管が狭くなり神経が締め付けられると、下肢のしびれや痛みに加え、こむら返りが起こることがあります。
頻度は週1回以上で就寝中に多く、約7割の方に見られると言われています。
椎間板ヘルニア
ズレた椎間板が神経を圧迫することで、足腰のしびれや痛みに加え、こむら返りが起こることがあります。
椎間板ヘルニアの場合、第5腰椎から前脛骨筋を支配する神経が出ているため、ふくらはぎよりすねをつることが多いようです。
糖尿病
高血糖により末梢神経が傷付くことで、筋肉の収縮・弛緩のコントロールが低下し、筋肉がつりやすくなるようです。
閉塞性動脈硬化症
血管が狭くなり血流が低下することで、こむら返りが起こります。
症状は腰部脊柱管狭窄症とよく似ていますが、間欠性跛行の回復に違いがあります。
腰部脊柱管狭窄症では前かがみになって休むと回復するのに対し、姿勢に関係なく休むことで回復するという違いがあります。
動脈硬化は狭心症、心筋梗塞、脳梗塞の危険因子なので、特に注意が必要です。
こむら返りが起こったときの対処法
膝裏伸ばし
つま先を体の方へ引っ張り、膝裏とふくらはぎをゆっくり伸ばします。
ふくらはぎのマッサージ
ふくらはぎを伸ばしてもこむら返りが収まらない場合、両手でふくらはぎを包むように持って、もみほぐす方法があります。
就寝前に行うとこむら返りの予防になります。
自宅でできるリハビリ
ふくらはぎのストレッチ
アキレス腱を伸ばすことで、ふくらはぎの緊張を緩和します。
- 椅子に捕まるもしくは壁に手をつき真っ直ぐ立つ
- 片足を大きく後ろに引いて10秒キープ
- 反対の足も同じように行う
お尻のストレッチ
お尻の付け根を伸ばすことで、太ももの裏側にあるハムストリングスの緊張を緩和します。
- 椅子に座り、あぐらを組むように片足をもう片方の膝の上に載せる
- 体を前に倒して10秒キープ
- 反対の足も同じように行う
大腿四頭筋トレーニング
太ももの前面にある大腿四頭筋を鍛えることで、太ももの裏側にあるハムストリングスの緊張を緩和します。
- 両足に体重をかけ、背筋を伸ばして座る
- 片方の膝をゆっくり伸ばし10秒キープ
- 反対の足も同じように行う
まとめ
こむら返りの原因や改善するためのリハビリ方法について簡単にまとめてみました。
もっと詳しく知りたい方のために、おすすめの書籍も紹介しておきます。