今回はパーキンソン病の症状やリハビリ方法についてまとめてみます。
目次
パーキンソン病について
パーキンソン病とは、中脳の黒質にある神経細胞が減少することでドパミンの分泌量が減り、神経伝達に障害が起こる病気です。
ドパミンは身体の動きを円滑にする際になくてはならない物質と言われています。
検査
- SPECT/PET
- ドパミントランスポーターシンチグラフィ
- MIBG心筋シンチグラフィ
治療
- 薬物療法:レボドパ、ドパミンアゴニストなど
- 脳深部刺激療法(DBS)、レボドパ・カルビドパ配合経腸用液療法:薬物でのコントロールが難しい場合
- リハビリテーション:薬物療法などと併せて行う
パーキンソン病の4大症状
座って何もしていないときや寝ているときに手足が震えます。動いているときには震えないのが特徴です。
筋肉がこわばり、体が思うようにに動かなくなります。
動作が鈍くなります。
進行すると出てくる症状で、立っているときに軽く押されただけでバランスを崩してしまいます。
その他の症状
歩行障害
- 小刻み歩行:歩幅が狭くなる
- すり足歩行:床をすって歩く
- すくみ足:歩き出しの一歩が出にくい
- 加速歩行:前のめりに歩き、だんだん早足になる
姿勢
- 前かがみの姿勢:腰が曲がる、首が前に突き出る
- 側弯:体が左右に傾く
表情
- 無表情(仮面様顔貌)
- まばたきが減る
口腔機能
- 食物が飲み込みにくくなる
- 声が小さくなる
- よだれが出やすい
指の機能
- 小字症:書いている文字がだんだん小さくなる
- 箸が使いにくくなる
自律神経系の症状
- 便秘
- 起立性低血圧(立ちくらみ)
- 頻尿や尿漏れ
精神の症状
- 気分の落ち込み
- 無気力
- 注意力の低下
感覚の症状
- 幻覚:ないものが見える
- 妄想:根拠のない思い込み
- 関節痛や筋肉痛
- 手足のしびれや痛み
- においを感じない
睡眠障害
- 日中の過眠
- 中途覚醒:夜中に何度も目が覚める
ホーン・ヤールの重症度分類
重症度は病気の進行の程度により5段階で分類されます。
重症度 | 状態 |
---|---|
1度 (軽症) |
震えや筋肉のこわばりが体の片側のみに現れます。 |
2度 | 震えや筋肉のこわばりが体の両側に現れます。 |
3度 | 姿勢やバランスが保てなくなり活動が少し制限されます。 |
4度 | 日常生活の一部に介助が必要になります。 |
5度 (重症) |
一人で起き上がったり歩いたりできなくなります。 |
自宅でできるリハビリ
日常生活動作
立ち座り
足にしっかり体重を載せてから立ち座りする。
歩行
大きい歩幅を意識して歩く。
リズムに乗りにくい場合は「1、2、1、2」と声掛けしながら足を出すと歩きやすくなることがあります。
トレーニング
体幹・股関節のストレッチ
体幹・股関節の柔軟性を維持するストレッチです。
- 仰向けに寝て足腰を反対に捻る
- 捻った方の足を膝の上から押さえて10秒キープ
胸張り上体反らし体操
前かがみの姿勢を改善する運動です。
- 椅子に座り両手を頭の上に載せる
- 両腕を開いて胸を張り、腰を伸ばした状態でゆっくり呼吸をしながら10秒キープ
まとめ
パーキンソン病の症状やリハビリ方法について簡単にまとめてみました。
もっと詳しく知りたい方のために、おすすめの書籍も紹介しておきます。
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