今回は高齢者に多い骨折の1つ、脊椎圧迫骨折の受傷や再受傷を予防するためのリハビリについてお伝えします。
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脊椎圧迫骨折について
脊椎圧迫骨折は転倒や転落などで脊椎の前方の骨が押しつぶされて変形する骨折です。
中高年に多く、閉経後の女性、骨粗しょう症を伴うことがほとんどです。
症状
骨折した部位の痛みと腫脹で寝返りを打つ時、起き上がる時、体動時などに痛みが強くなることが特徴になります。
検査
レントゲンやMRIといった画像をもとに診断されます。
治療
ほとんどは安静治療(保存療法)で軟性または硬性コルセットで脊柱の安定を確保した状態で2か月~3か月を過ごします。
痛みに対しては鎮痛薬が処方されますが、痛みがが強い場合や長引く場合は手術になることもあります。
安静治療中は体を曲げる、捻る動作は禁忌になります。
- 靴の脱ぎ履き
- 下の物を拾う
- 寝返り、起き上がり
- 後ろを向くとき
脊椎圧迫骨折が身体に与える影響
- 圧迫されて潰れた椎体は元に戻らないので、背中が丸くなったり身長が低くなることがある
- 骨折に伴い椎体に付着する筋肉も損傷することがある
- 痛みや長期間の固定により体幹の筋力が低下する
- 変形した椎体は正常な椎体の5倍、再受傷のリスクがある
体幹筋の中でも、脊柱を安定させる働きがあり自然のコルセットとも言われる腹横筋、多裂筋が弱りやすい。
自宅でできるリハビリ
お尻上げ
腹筋やお尻の筋肉を鍛えます。息を止めないようにしてゆっくり行って下さい。
- 仰向けで膝を立てお尻、腰、背中の順でゆっくり上げる
- 背中、腰、お尻の順でゆっくり降ろす
- 5回を目安に繰り返す
スクワット
腹筋や太ももの筋肉を鍛えます。息を止めないようにしてゆっくり行って下さい。
- 椅子などにつかまり足を肩幅に広げる
- 背すじを伸ばしたまま、踵に体重を乗せるように腰を落とす
- ゆっくり元に戻る
- 5回を目安に繰り返す
生活動作の改善
普段の生活でゆっくり立つゆっくり座ることで、大腿四頭筋という太ももの筋肉が強くなります。
まとめ
脊柱圧迫骨折の症状や注意事項、セルフケアについて簡単にまとめてみました。
もっと詳しく知りたい方のために、おすすめの書籍も紹介しておきます。
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