親指の付け根が痛い|CM関節症の見分け方と負担を減らす生活リハビリ
「親指の付け根が痛くて物が持ちにくい」
「瓶のフタを開けるとズキっとする」
このような症状は、母指CM関節症の可能性があります。
今回は、親指の付け根の痛みや変形が起こる母指CM関節症について、原因・鑑別・生活での工夫・自宅でできる運動をわかりやすくまとめます。
母指CM関節症とは

母指CM関節症とは、親指の付け根にある関節(CM関節)の軟骨がすり減ることで、
- 痛み
- 腫れ
- 変形
- 力が入りにくい
といった症状が起こる疾患です。
特に、
- 手をよく使う方
- 更年期以降の女性
に多く見られます。
痛みは安静にすれば2〜3か月ほどで落ち着くこともあります。
ただし、日常生活ではどうしても親指を使う場面が多いため、無意識に負担がかかり続け、なかなか良くならないと感じる方も多いです。
そのため、早めに負担の少ない使い方を身につけることが大切です。
主な症状
- 物をつまむと痛い
- ペットボトルや瓶のフタが開けにくい
- 親指の付け根(手首との間)が痛む
- 親指が外側に開いて変形してくる
- 握力が低下する
一般的な治療
母指CM関節症の治療は、まず保存療法(手術以外の方法)から行われます。
一般的には以下の方法が用いられます。
- サポーター・装具による固定
- 湿布や塗り薬、内服薬(消炎鎮痛薬)
- 注射(ステロイド注射など)
これらにより炎症や痛みの軽減を図ります。
それでも痛みが強く、日常生活に大きな支障がある場合には、関節形成術などの手術が検討されることもあります。
腱鞘炎との違い(ドゥケルバン病との見分け方)
親指の痛みは、母指CM関節症だけでなく腱鞘炎でも起こります。
痛む場所と動きで、ある程度見分けることができます。
母指CM関節症の特徴
- 親指の付け根(手首に近い関節)が痛い
- つまむ・握る動作で痛む
- 瓶のフタを開けると痛い
- 押さえると痛い(圧迫で痛い)
腱鞘炎(ドゥケルバン病)の特徴
- 手首の親指側が痛い
- 親指を動かすと痛い
- 抱っこやスマホで悪化しやすい
- 動かしたり伸ばすと痛い(伸ばされると痛い)
簡単セルフチェック

親指を握り込んで手首を小指側に曲げます。
このときに手首の親指側に強い痛みが出る場合は、腱鞘炎の可能性が高いです。
注意点
実際には両方が重なっていることもあり、自己判断が難しい場合もあります。
- 痛みが続く
- どちらか分からない
- 日常生活に支障がある
このような場合は、整形外科での受診をおすすめします。
生活リハビリ
CM関節症では「使い方」を変えることが改善のカギになります。
① 物の持ち方を変える
親指に集中する負担を減らすことが重要です。
❌ 親指と人差し指でつまむ
⭕ 手のひら全体で包むように持つ
具体例:
- コップ → 持ち手ではなく本体を持つ
- スマホ → 両手で支える
- ペットボトル → 手のひらで握る
② やってはいけない動作
痛みがある時期は「頑張って使う」は逆効果です。
- 強くつまむ動作
- ビンのフタを無理に開ける
- 片手で重いものを持つ
- 長時間のスマホ操作
③ サポーターの活用
痛みが強い時期は「守る」ことが最優先です。
CM関節はテーピングが難しいため、
- 親指専用サポーター
- 整形外科での装具
の使用が効果的です。
自宅でできる運動
痛みが落ち着いてきたら、手のひらの筋肉を使いやすくすることで親指の負担を減らします。
手のひらの筋トレ(内在筋トレーニング)
親指を直接鍛えるのではなく、手のひら全体を使えるようにすることがポイントです。

方法
- 輪ゴムを人差し指〜小指にかける
- 指をゆっくり開く
- 開いた状態で30秒キープ
- ゆっくり閉じるを3回繰り返す
効果
- 虫様筋・骨間筋の強化
- 手のひらで支える力の向上
- 親指の負担軽減
対立運動
親指と他の指を軽く合わせる「対立運動」を行うことで、
手のひらの筋肉(内在筋)のバランスを整え、親指の負担を減らします。
方法
- 親指と人差し指を軽く合わせる
- 次に中指・薬指・小指と順番に合わせる
- それぞれ3秒ほど軽くタッチする
- 力を入れすぎず、やさしく行う
ポイント
- 他の指の方を母指に近付ける
- 指先で軽く触れる程度でOK
- 痛みが出ない範囲で行う
まとめ
母指CM関節症は、
- 使いすぎによる関節の摩耗
- 間違った使い方の積み重ね
によって起こります。
改善のポイントはシンプルです。
- 親指を使いすぎない
- 手のひら全体で使う
- 痛い時はしっかり休ませる
- 無理のない運動で支える力をつける
「使い方を変えること」が最大のリハビリです。

