「肩が痛くて寝られない」
「腕が痛くて上がらない」

このような症状があると、五十肩を疑う方は多いのではないでしょうか?

しかし、肩の痛み=五十肩とは限りません。
実際には、筋肉や腱の損傷、神経のトラブルなど原因はさまざまです。

この記事では

  • 五十肩の特徴とセルフチェック
  • 間違えやすい疾患
  • 痛みをやわらげる生活リハビリと運動

について、臨床的な視点からわかりやすく解説します。

五十肩(肩関節周囲炎)とは

五十肩は、肩関節の周囲(関節包・靱帯など)に炎症が起こる疾患です。

  • 40〜50代に多い
  • 明確な原因はない
  • 徐々に痛みと可動域制限が出る
  • 6か月〜2年程度で自然軽快することが多い

重要ポイント
五十肩は「除外診断」です。
つまり、他の疾患ではないことを確認して初めて診断されます。

主な症状

  • 夜中や朝方にズキズキ痛む(夜間痛)
  • 腕が上がらない(特に外に開く動き)
  • 服の着脱で痛みが出る
  • 背中に手が回らない

セルフチェック(五十肩の特徴)

特に注目すべきは夜間痛です。

チェックポイント

□ じっとしていても夜中に痛む
□ 寝返りで目が覚める
□ 安静にしていてもズキズキする

これらが当てはまる場合は、五十肩の可能性があります。

五十肩と間違えやすい肩の痛み

腱板損傷(腱板断裂)

肩のインナーマッスル(腱板)が傷つく疾患です。

特徴

  • 動かしたときに痛みが強い
  • 力が入りにくい
  • 夜間痛は軽い〜中等度

運動で悪化しやすいのが特徴です

上腕二頭筋長頭腱炎

肩の前側にある腱の炎症です。

原因

  • 重いものを持つ
  • スポーツや繰り返し動作

症状

  • 肩の前を押すと痛い
  • 力を入れると痛い
  • 背中に手を回すと痛い
  • 「コクコク」と音がする

四辺形間隙症候群

腋下神経の圧迫による神経障害です。

特徴

  • 肩の外側〜後ろに痛み
  • しびれがある
  • 腕を上げると悪化
  • 感覚が鈍い

腕を上げると腕の外側の痛みが悪化します。

受診の目安(重要)

肩の痛みの原因はさまざまで、中には放置すると悪化する疾患もあります。

自己判断で様子を見るのではなく、まずは整形外科での診断を受けることが大切です。

特に次のような場合は、セルフケアではなく早めに受診しましょう。

  • 強い外傷後から痛みがある(転倒・ぶつけた後など)
  • 腕がほとんど上がらない
  • 力が入らない(物が持てない)
  • しびれがある
  • 痛みが徐々に強くなっている

これらは、腱板断裂や神経の障害などの可能性もあるため注意が必要です。

簡単にできる生活リハビリ

就寝時のポジショニング

夜間痛を軽減するために効果的です。

方法

  • 仰向けの場合
     → 痛い側の腕の下にクッションを入れる
  • 横向きの場合
     → 抱き枕を使い、腕を前に置く

肩が宙に浮かないように支えることがポイント

自宅でできる運動

痛みのない範囲で行ってください。
強い痛みが出る場合は中止しましょう。

① 肩甲骨の運動

肩甲骨の動きは、肩の可動域改善の土台になります。

  • 背中を丸めて肩甲骨を開く(5秒)
  • 背筋を伸ばして肩甲骨を寄せる(5秒)

② テーブル拭き運動

腕+脇の下(広背筋)を同時にストレッチします。

  1. タオルの上に両手を置く
  2. ゆっくり前後に動かす

③ 両手挙上運動

痛みがない方の手で補助することで、痛みが強い時期でも行いやすい運動です。

動かせる範囲でゆっくり行ってください。

  1. 両手を組む
  2. 補助しながら上に上げる

④ 外転運動(横に上げる)

腱板機能の改善につながります。

  1. ゆっくり横に上げる
  2. 少し止めてゆっくり下ろす

肩のリハビリの考え方

腱板損傷以外の多くの肩痛では

  • 肩甲骨の動き改善
  • インナーマッスル(腱板)の活性化

が重要になります。

ただし「痛みを我慢して動かす」は逆効果です。

まとめ

肩の痛みは一見似ていても原因はさまざまです。

  • 五十肩は夜間痛が特徴
  • 腱板損傷は運動で悪化しやすい
  • 神経症状(しびれ)は要注意

自己判断で無理に運動すると、悪化するケースもあります。

まずは整形外科で正確な診断を受けた上で、適切なリハビリを行うことが大切です

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