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得意なことを伸ばそう!理学・作業療法士のリハビリ力を高める5つの力

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臨床の現場では、「もっと評価をうまくなりたい」「手技が苦手だから練習しよう」など、

苦手分野に目が向きがちです。

けれども本当に大切なのは、苦手を直すことより“得意を伸ばすこと”。

得意や好きな分野を伸ばすことで、臨床がより深まり、患者様に提供できるリハビリの質も自然と高まります。

この記事では、理学療法士・作業療法士が磨くべき5つの力を整理しながら、「得意を伸ばす成長の方向性」を考えてみます。

セラピストに必要な5つの力

①アセスメント力

”根本原因を見抜く評価の力”

アセスメント力とは、動作・姿勢・行動から原因を読み解く力です。

単に観察するだけでなく、基礎医学の知識(解剖学・運動学・生理学など)をもとに「なぜその動きが起こっているのか」を科学的に説明できることが求められます。

たとえば、「立てない」人に対して、“筋力低下”なのか“バランス感覚”なのかを見極める力が結果を左右します。

アセスメント力の構成要素

  • 観察力:姿勢・動作・表情などから情報を得る(歩行での代償動作を見抜くなど)
  • 触診力:筋緊張・関節可動性・皮膚感覚を手で感じ取る(骨盤の傾きや筋の硬さを確認など)
  • 基礎医学の知識:観察・触診の根拠を理解する(「なぜこの筋が緊張しているのか」を理論で説明など)
  • 問題抽出力:得られた情報を統合し、原因を仮説立てる(「立てない原因=筋力+バランス+恐怖心」など)
  • 臨床推論力:仮説を検証し、治療方針を決定する(リハビリ計画を立て、再評価で確認など)

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②手技・介護技術

“動きを引き出すための感覚”

手技は力ではなく、感覚です。方法や手順を覚えるだけでは、十分な効果は引き出せません。

筋肉や関節の状態を感じ取りながら、患者様が自然に動けるように導きます。

手は「情報を読み取るセンサー」であり、「信頼を伝えるツール」になります。

手技・介護技術の構成要素

  • 触覚・感覚の鋭敏さ:筋緊張や関節の状態を感じ取る
  • 手のコントロール力:力の加減や誘導の精度
  • 動作誘導力:最小限の介助で自然な動きを引き出す
  • 安全管理力:患者に負担をかけず、安全に手技を行う
  • 反応評価力:手技による患者の反応を観察・判断する

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③コミュニケーション力

”信頼関係を築く力”

リハビリの効果は、信頼関係の上に成り立ちます。

技術よりもまず、「この人となら頑張れそう」と思ってもらうことが大切です。

また、認知機能や精神機能のアプローチでは、安心感を与えるなど、対象者の状態に応じた関わりが求められます。

コミュニケーション力の構成要素

  • 傾聴力:言葉だけでなく表情や仕草からも意図を汲み取る
  • 共感力:患者の気持ちを理解し、安心感を与える
  • 説明力:運動や介助内容を分かりやすく伝える
  • 動機づけ力:目標に向かってやる気を引き出す
  • チーム連携力:医療者や家族との情報共有・調整能力

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④運動指導・動作教育力

”科学的根拠に基づく伝える技術”

筋トレや関節可動域運動だけでなく、「どう動けば、体が自然に反応するか」を理解して指導できるのが運動指導力です。

理学療法士なら姿勢制御や歩行分析、作業療法士なら作業動作を通じた運動誘導など、それぞれの得意分野で磨くことで介入の幅が広がります。

運動指導・動作教育力の構成要素

  • 動作分析力:どの筋肉・関節が働いているかを理解する
  • 指導技術:言葉や動作デモで相手に正しく伝える
  • フィードバック力:運動中の姿勢や動作を適切に修正する
  • 課題設定力:個々の能力に応じた運動・作業課題を選ぶ
  • 自宅適応力:家庭や日常生活で継続できる運動を提案する

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⑤環境調整・道具活用力

「人×環境×活動」を整える力”

椅子の高さや照明、福祉用具の選定、自助具の作成など、環境を整えるだけで動作のしやすさは大きく変わります。

環境や道具の調整は、リハビリの一部として「できない」を「できる」に変える力でもあります。

環境調整・道具活用力の構成要素

  • 環境評価力:住環境や作業環境の課題を見抜く
  • 道具・福祉用具選定力:適切な補助具やツールを選ぶ
  • 作業設計力:日常生活の中で安全・効率よく作業できる工夫
  • 教育力:患者や家族に環境改善の方法を伝える
  • 安全管理力:環境調整による事故・ケガのリスクを防ぐ

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苦手を直すより、「得意」を伸ばすという考え方

多くの療法士が、「苦手を克服しなければ」と頑張りすぎてしまいます。

しかし、成長の原動力は“苦手意識”ではなく、“興味とワクワク”です。

苦手ばかりに目を向けると…

  • 自信を失いやすい
  • 比較や焦りが生まれる
  • 学びが義務になりやすい

得意や好きな分野を伸ばすと…

  • 学びが楽しく、継続できる
  • 専門性が深まり、信頼を得やすい
  • チームの中で自分の役割が明確になる

自分の得意を知ろう

リハビリの現場では、手技にこだわりすぎて「自分は不器用だから成長できない」と悩む方をよく見かけます。

でも大切なのは、手技が苦手でも、自分に合った強みを活かす方法を見つけることです。

  • 手先は不器用だけど、観察力や分析力が得意
  • 動作の指導や環境調整に興味がある
  • 患者さんとのコミュニケーションで信頼関係を築くのが得意

まずは自分の特性を知ることで、どこに時間をかけて磨けば成長が加速するかが分かります。

「手技が苦手=ダメ」ではなく、自分に合った得意分野を伸ばすことこそ、臨床力を高める近道です。

得意を見つける3つのヒント

①臨床で“楽しい”と感じた瞬間を思い出す
 → 夢中になれる場面には、必ず強みが隠れています。

②他人から褒められたことを振り返る
 → 自分では当たり前でも、他の人から見ると立派な特技です。

③自然と興味が湧くテーマを信じる
 →「つい調べたくなる分野」が、あなたの伸びしろです。

5つの力から得意を探す

①アセスメント力
 →「なぜできないか」を考えるのが得意

②手技・介助技術
 →手先をつかうことが得意

③コミュニケーション力
 →患者様の意欲や安心感を引き出すのが得意

④運動指導・動作教育力
 →「運動をさせる」ではなく、動きを理解してできるように導くのが得意

⑤環境調整・道具活用力
 →環境や道具を使ってできることを増やすのが得意

チームで支え合うという視点

すべてを一人で完璧にする必要はありません。

チーム医療は「補い合う関係」で成り立っています。

  • 手技が得意な人
  • 心理的支援が得意な人
  • 環境調整が得意な人
  • 教育や地域連携が得意な人

それぞれの強みが組み合わさることで、より多面的で人に寄り添ったリハビリが生まれます。

苦手を埋めるより、得意を掛け合わせるチームが理想です。

PDCAサイクルでチームを回すリハビリカルテ(SOAP)の書き方カルテとは法律上の義務でもありますが、本来の目的は患者様の状態把握と検証、チームでの情報交換になるかと思います。カルテの意味やポイントを抑えて他職種からみても分かりやすいものになれば、チームと患者様へ更に貢献できます。...

まとめ

理学療法士・作業療法士としての成長は、「苦手を直すこと」よりも、「得意を磨くこと」から始まります。

好きなこと・興味があることを深めていくうちに、自然と他の能力も伸び、臨床の幅が広がります。

苦手を責めず、得意を活かす。

それが“自分らしいリハビリ”を届ける第一歩です。

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